by 認定NPO法人 開発教育協会 (DEAR)
本サイトについて
国際的には、概ね学校教育以外での成人や若者を対象とする教育を「成人学習・教育(Adult Learning and Education: ALE)」と言います。 本サイトでは、国際的なALEの理念や枠組みを理解するために、関連する公式文書や情報を整理しました。日本におけるALEの取り組みの活性化と、世界的なSDG4達成の動きに貢献していくために、情報を掲載・発信していきたいと思います。
ALE(成人学習・教育)プロジェクト発足の背景・経緯
2022年6月に、第7回ユネスコ国際成人教育会議(通称:CONFINTEA Ⅶ)が、モロッコのマラケシュにて開催されます。この、ALEに焦点をあてた唯一の国際会議は、戦後から12年に一度の頻度でしか開かれないため、貴重な会議となります。開発教育協会/DEARでは、CONFINTEA Ⅶに向けて、市民社会から会議にコミットをしていくために、2021年に「ALEプロジェクトチーム」を有志で立ち上げました。国内でのALEへの関心喚起や推進を主な目的に、関係団体に協力を得ながら活動をしています。
CONFINTEA Ⅶやプロジェクト発足の背景・経緯の詳細は以下よりご覧になれます。 「教育から大人を取り残さない ー第7回ユネスコ国際成人教育会議に向けて」近藤牧子(早稲田大学等非常勤講師・DEAR副代表理事)
ALEプロジェクト活動内容
1. 政策提言活動
ALEに関する政策対話や提案活動を行います。
-
ユネスコが作成する各国調査、「ALEのグローバルレポート(GRALE)」の日本回答に対する提案
-
CONFINTEAⅦ本会議や地域準備会合に向けて、文科省担当課との情報共有、提案、勉強会などの実施
-
市民社会レポートの作成
2. 調査研究活動
全国各地のESDや市民参加のALE実践を集め、共有します。
-
自治体等における実践や施策の調査
-
地域におけるESDや市民参加の実践共有
3. ネットワーク活動
国内外のALE関係団体と連携・協力をします。
-
シンポジウム「第7回ユネスコ国際成人教育会議にむけたナショナルミーティング 社会教育・成人教育の課題と展望ーおとな・ユースの学びを取り残さない」実施(2022年2月)
-
これまでのCONFINTEAや関連する国際会議等の資料整理・翻訳・発信
-
地域におけるESDの資料整理・発信
-
ESD・市民参加に関するプラットフォームの作成
-
アジア南太平洋地域の市民社会組織ネットワークとの協力
ALEプロジェクトメンバー
片岡 麻里
ガールスカウト日本連盟上條 直美
DEAR顧問小荒井 理恵
教育協力NGOネットワーク(JNNE) 事務局次長近藤 牧子
DEAR副代表理事/早稲田大学非常勤講師三宅 隆史
立教大学文学部特任教授湯本 浩之
DEAR代表理事伊藤容子/中村絵乃/牧啓太
DEAR事務局代表者あいさつ
本サイトの運営をしている開発教育協会は、今年で発足40周年を迎えます。最近でこそ、SDGsや持続可能な開発ということばが知られるようになってきましたが、そもそも開発とは何か、何が問題なのか、望ましい開発に向けた教育とはどんなものかといったことについて、ともに学び考え行動する開発教育という活動を国内で展開して参りました。
具体的には、各種の研究会や研修会・市民講座などを企画運営するほか、全国各地で、公民館や社会教育団体、そして、NGOやNPOなどとともに学習活動支援のネットワークを広げて参りました。また、海外との関係においては、アジア南太平洋地域で成人教育や基礎教育に取り組む市民社会組織の協議会であるASPBAEの東アジア地区の会員として長く協働関係にあります。
国際成人教育会議とは、当会の関係者が1997年にドイツのハンブルグで開催された第5回の国際成人教育会議から参加しており、前回のブラジル・ベレンでの会議には私も参加いたしました。今回の第7回に向けて、ユネスコは前回の会議で採択された「ベレン行動枠組み」の各国での進捗状況に関するヒアリング調査を定期的に実施してきましたが、当会では今回ご参加いただいてる関係学会や関係団体の皆さんのご協力を得て、ユネスコへの回答案を文科省にご提案し、そのいくつかを採用していただきました。
97年に採択されたハンブルグ宣言では、人間中心の開発と参加型の社会のみが持続可能で公正な開発をもたらしうると、すでに持続可能な開発に言及していました。以来、四半世紀が経過しますが、この指摘は、SDGsの時代を迎えて、ますますその意味や価値を高めていると思います。 共に生きることのできる公正かつ平和で持続可能な社会の実現に向けて、なぜ大人やユースの学びが必要なのでしょうか。そして、これからの成人教育や社会教育の課題や役割とは何なのでしょうか。本サイトが、今後に向けた第1歩に寄与すればと思います。
2022.02.05 開発教育協会 代表理事 湯本浩之
2022年2月5日「第7回ユネスコ国際成人教育会議にむけたナショナルミーティング 社会教育・成人教育の課題と展望ーおとな・ユースの学びを取り残さない」での開会挨拶を一部加筆修正